千葉県市川市で29年の信頼と実績! 
相続・税務・会計は 高本税理士事務所
お気軽にお問い合わせください
047 - (302) - 8777
お問い合わせフォーム

高本コラム第3回:生産緑地制度2022年問題

所長の高本です。

今回は、生産緑地制度の2022年問題についてお話したいと思います。

最近、2022年以降、生産緑地の指定解除により、固定資産税の減免を受けることができなくなり、固定資産税が払えない人が出てくるのではないか、というニュースが報道されるようになりました。

何故2022年問題が心配されているのか、生産緑地法・生産緑地制度について、簡単にご説明しましょう。

1974年に公布された生産緑地法

都市計画法の改正で、市街化区域については、原則として宅地と同様に課税されることになり、その結果として、都市部の農地については、急速に宅地化が進む事になりました。

その後、都市部でも農業を続けたい農家があることや、災害や将来の都市計画に備えるために、都市部にも農地を計画的に残したほうが望ましいとの考えから、1974年に、生産緑地指定により、農地を保全する法律が制定されました。

​​​​​​1992年改正

1992年に、この生産緑地法が改正され、生産緑地の指定を受けることができる人が、30年以上農業を営む意志のある人に限られるかわりに、固定資産税の軽減や相続税・贈与税の納税猶予が受けられるようになりました。



​1992年から30年経過後の生産緑地

生産緑地法には、

(生産緑地の買取りの申出)
生産緑地の所有者は、当該生産緑地に係る生産緑地地区に関する都市計画に
ついての都市計画法第二十条第一項 ・・・の規定による告示の日から
起算して三十年を経過したときは・・・市町村長に対し、当該生産緑地を
時価で買い取るべき旨を申し出ることができる。

(生産緑地の買取り等)
市町村長は、前条の規定による申出があつたときは・・・特別の事情がない限り、
当該生産緑地を時価で買い取るものとする。

(生産緑地の買取りの通知等)
第十二条  市町村長は・・・当該生産緑地を時価で買い取る旨又は
買い取らない旨を書面で当該生産緑地の所有者に通知しなければならない。

 とあります。

要約すると、生産緑地指定から30年を経過した土地については、原則として市町村が時価で買い取る。ただし、買い取らない場合もある(買い取りは義務ではない)、という事です。

近年の地方公共団体の財政状態を考えると、市町村が時価で全ての生産緑地を買い取る事は難しいと考えられます。

今の法律では、市町村から、その土地を買い取らないと言われた場合には、今後30年以上農業を営む意志が無い場合は、生産緑地指定が解除され、その土地について、固定資産税等の宅地並み課税が行われることになります。

2022年問題

1992年改正から、2022年でちょうど30年となるため、1992年に生産緑地指定された生産緑地から、順次、宅地並み課税が始まる事になります。

これが2022年問題といわれているものです。

ただし、ニュースで言われているように一気に宅地化が進むわけではなく、その転換はゆるやかに進むものと思われます。

また、2022年までに、生産緑地をそのまま農地として保全できるような法律改正が行われる可能性もあります。

​2022年問題への対応について

2022年以降、生産緑地について、農業を続ける人・手放す人・宅地転用してマンション等を建築して賃貸する人、様々な人が出てくると思います。

需要と供給の関係から、手放す人が多いと、評価額は下がります。マンションの供給が増えれば、家賃相場は下がります。

まだまだ十分時間はありますので、ただ漠然と不安に思うだけではなく、

・所有する生産緑地が、いつ生産緑地の指定を受けたものなのか
・宅地に転用するためには、どのような手続が必要なのか
・宅地並み課税された場合、固定資産税はどのくらいかかるのか
・売却する場合、土地の評価額は幾らなのか
・息子・孫に贈与・相続した場合、贈与税・相続税はどのくらいかかるのか
・不動産賃貸業を行うとしたら、付近の家賃相場はどのくらいなのか

など、その生産緑地の所在地の市町村に相談したり、税理士・不動産会社などに相談したりして、事前に心の準備をしておくことが大切ですね。
高本コラム第4回:平成29年分 確定申告に向けて
高本コラム第2回:ふるさと納税と地域振興

関連する投稿

ログインしていただくと、顧問先向けのコンテンツがご覧いただけます。